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お墓参りのお供えにおすすめのお花|費用相場、墓参・お供えのマナー

お墓に備える花

お墓参りやお供えの際に、美しい花を使って故人に敬意を表したいと考える方は多いでしょう。しかし、どんなお花を選べばよいか、また費用はどれくらいかかるのか、そしてお墓参りやお供えの際のマナーについて知りたいと思う方もいることでしょう。

本記事では、お墓参りやお供えにおすすめのお花やその費用相場について詳しく解説します。さらに、お供えのマナーや注意点についても紹介しますので、初めての方も安心してお墓参りができるようになるでしょう。

美しい花を選び、大切な故人に感謝と思いを伝えるために、ぜひ参考にしてください。お墓参りをより意味あるものにするための情報が盛りだくさんです。


お墓にお花を供えるのはなぜ?

お墓参りでお花を供える行為には、さまざまな意味が込められています。昔の人々は、花が過酷な環境でも美しく咲き誇り、力強く生き抜く姿に感銘を受け、それを人生になぞらえました。お花を供えることで、「花のように耐え忍んで生きる」という誓いを表現したと言われています。また、仏様は食事を摂らず香りを楽しむとされるため、お香とともにお花の香りも供えることで、心身を清らかにしようとする意味合いもあります。

さらに、故人に美しいお花を供えることで、故人の心が安らかになり、供えた人の心も清らかになると考えられています。お墓の掃除をしてからお花を供え、故人に感謝と哀悼の意を込めて手を合わせると、心が洗われたような気分になるといわれています。

お墓参りでのお花の供えは、故人を偲び、心を清める大切な行為です。美しい花を手向けることで、故人との絆を感じ、心の平穏を得ることができるでしょう。それぞれの意味を胸にお花を供えることで、お墓参りがより意味深いものとなるでしょう。

おすすめのお花

お墓参りでのお花の供えには特定の決まりごとはありません。供えるお花は故人が好きだった花や供える人の好みで自由に選ぶことができます。ただし、お花の種類が多岐にわたるため、何を選べば良いか迷う方もいるでしょう。ここでは一般的に選ばれるお花を6つ紹介します。

  1. 菊:お墓参りのお供えの代表的な花です。昔から長寿を象徴する植物で、邪を祓う力があるといわれています。
  2. 百合(ゆり):高貴で清らかなイメージから、故人の品格を表現するのに適しています。
  3. カーネーション:母の日や父の日に贈られるカーネーションは、感謝の気持ちを込めて供えることができます。
  4. キンセンカ:その名の通り、金色やオレンジ色を中心に、赤、黄、白など様々な色の品種があります。
  5. スターチス:耐久性があり、切り花としても長く楽しむことができることから、お墓参りにもよく用いられます。
  6. アジサイ:豊かな色彩と存在感を持つアジサイは、感謝の気持ちや哀悼の意を込めて選ばれることがあります。

これらのお花は、故人を偲び、感謝や哀悼の意を表現するのにふさわしい選択肢として人気があります。供えるお花を慎重に選び、心を込めてお墓参りを行うことで、故人との絆を深めることができるでしょう。

上記のお花をそれぞれ説明します。

菊の花

菊の花は日本の伝統的な花であり、季節感や日本の美意識を表現する花として重要な位置を持っています。お供えの際には、故人を偲びながら日本の美しい文化を感じることができるでしょう。

菊の花は昔から長寿や邪気を祓う力を象徴する植物として知られており、お墓参りに限らず、広く仏花として用いられています。その特性から、四季を通じて手に入りやすく、お墓参りや法要の際に重宝されています。

長寿を象徴する菊の花は、故人が永く生きたことを讃える意味合いもあります。また、邪気を祓う力があるとされるため、故人を守り、魂を安らかに導くと信じられています。

菊の花は日持ちが良いため、お墓参りや法要の際に長く美しい姿を保ちます。さらに、色の種類が豊富であるため、故人に対する思いやりや感謝の気持ちを表現するのに適しています。白い菊は清楚さや純潔を、黄色い菊は幸福や豊かさを、赤い菊は愛情や情熱を表現することができます。

そのため、菊の花は多くの人に親しまれ、故人への敬意と感謝の気持ちを表すために広く用いられています。菊の花を供えることで、お墓参りや法要がより意味深く、心温まるものになることでしょう。

百合(ゆり)の花

百合の花はお花の供えに非常に適しています。百合は高貴で清らかなイメージを持ち、美しい花姿が故人の品格や美徳を表現するのにふさわしい花とされています。そのため、百合の花は故人を偲ぶ場であるお墓参りや法要でよく選ばれるお花の一つです。

また、百合の花にはさまざまな色や品種があります。白い百合は特に清らかさや純粋さを象徴し、故人の永遠の安らかな眠りや成仏を願う意味で供えられることがあります。他にもピンクの百合は感謝の気持ちを表現し、オレンジや黄色の百合は明るい希望を込めて供えることができます。

百合の花は優雅で華やかな印象を与えるため、故人への深い感謝や哀悼の意を込めて供えることで、お墓参りや法要がより心温まるものになるでしょう。大切な方への最後のお見送りにふさわしい百合の花を選んで供えることで、故人との絆を感じる特別な瞬間を演出することができます。

カーネーション

カーネーションもお花の供えに適した花とされています。カーネーションは愛や感謝の気持ちを表現する花として広く知られており、お供えの場でもよく使われます。特に母の日や敬老の日などには、カーネーションを贈る習慣がありますが、お墓参りや法要でも同様に感謝や敬意を込めて供えることができます。

カーネーションは耐久性があり、長期間鮮度を保つことができるため、お墓参りのような供え物に適しています。また、カーネーションにはさまざまな色があり、それぞれに異なる意味合いがあります。例えば、ピンクは感謝や思いやり、赤は愛情や情熱、白は敬意や純粋さを表現します。

カーネーションは多様な色と意味を持ちながらも、どの色も親しみやすく美しい花です。故人を偲ぶ場であるお墓参りや法要にカーネーションを供えることで、感謝の気持ちや哀悼の意を表現し、故人への愛情と絆を伝えることができるでしょう。

キンセンカ

キンセンカはお墓の花の供えにも適した美しい花です。キンセンカは日本を含むアジアやヨーロッパなどで親しまれており、その鮮やかな色と丈夫な性質から広く愛されています。

キンセンカには「金盞花(きんせんか)」という別名もあり、その名の通り、金色やオレンジ色を中心に、赤、黄、白など様々な色の品種があります。特に金色のキンセンカは華やかで豊かなイメージを持ち、故人に対する感謝や尊敬の気持ちを表現するのにふさわしい花とされています。

キンセンカは日持ちがよく、乾燥にも強いため、お墓の供え花として適しています。また、比較的手に入りやすい価格帯の花としても知られていますので、予算に制約がある場合にも利用しやすいでしょう。

お墓の花としてキンセンカを選ぶことで、故人に対する思いやりや感謝の気持ちを表現すると共に、美しい花でお墓を飾り、故人の魂を安らかに送ることができるでしょう。

スターチス

スターチスはお墓の花の供えに適した素敵な花です。スターチスは耐久性があり、切り花としても長く楽しむことができることから、お墓参りにもよく用いられます。

スターチスの特徴は、小さな花の房が集まって星のような形状をしていることから名前が付けられました。花の色は青、紫、ピンク、白などがあり、その美しい色合いが故人への思いを表現するのに適しています。

この花は長い間色あせず鮮やかなままであり、乾燥にも強いので、お墓に供える花として最適です。また、スターチスは縁起の良い花としても知られており、邪気を祓い、家族の絆を強めるとされています。

お墓参りにスターチスを供えることで、故人に対する深い思いを込めつつ、美しい花で墓を飾ることができます。また、スターチスの花言葉は「幸福が訪れる」という意味もあり、故人の幸せを願う気持ちを表現するのにぴったりです。

アジサイ

アジサイはお墓の花の供えにも非常に適した素敵な花です。アジサイは日本の伝統的な花であり、美しい色合いと豊かな花姿が特徴です。特に梅雨の季節に美しい花を咲かせることから、清々しい印象を与える花として広く愛されています。

お墓参りにアジサイを供えることで、故人に対する深い哀悼の意を表現するだけでなく、その美しい花姿が墓地を彩り、清々しい雰囲気を醸し出すことができます。また、アジサイには「感謝の気持ち」「永遠の愛」などの花言葉があり、故人への感謝や永遠の思いを込めて供えることができます。

アジサイは切り花としても長持ちするため、お墓に供えても美しい姿を長く楽しむことができます。さまざまな色や品種があるため、供える際には故人の好みやお墓の雰囲気に合わせて選ぶことができます。

お墓の花の供えにアジサイを選ぶことで、故人への思いやりと感謝の気持ちを表現し、美しい花で故人を偲ぶことができます。

お供えに不向きなお花の特徴

お墓参りで避けるべき花について、いくつかの注意点があります。

まず、トゲのある花は控えることが望ましいです。古くからトゲのある花を供えることは避けられてきましたが、現代でもその慣習が残っています。バラなどトゲのある花が故人の好みだった場合は、手間を惜しまずトゲを切ってから供えましょう。

毒を持つ花も仏事全般で避けるのが無難です。彼岸花・水仙・スズラン・チューリップなどは美しい花ですが、毒があるためお供えには向きません。特に彼岸花はその名前からお供え向きの花のように思われがちですが、秋のお彼岸の頃に咲く花であり、実は毒性が強いため注意が必要です。

さらに、「つる性」のお花もお墓参りの花には不向きとされています。アサガオやクレマチスなどは自生ができず、成長すると隣のお墓にまでつるが巻きつく恐れがあるため、避ける方がよいでしょう。

お墓参りで大切なのは、故人への感謝や哀悼の意を込めて美しい花を供えることです。トゲのある花や毒を持つ花、つる性の花はそれらの気持ちを表現するのにふさわしくないため、避けるように心掛けましょう。

お墓参りで絶対に選んではいけない花は基本的にはありませんが、お供えにタブーといわれる花は存在します。

まず、トゲのある花は避けましょう。昔からトゲのある花を供えることは避けられてきましたが、現代でもその慣習が残っているようです。トゲのある花の代表格といえばバラですが、故人の好きな花がバラだったのでお墓にお供えしたいという方もいるでしょう。その場合は、面倒でもトゲの部分を切ってお供えしましょう

毒をもっている花も仏事全般で避けるのが無難です。お花の毒については、普段考えることは少ないかもしれませんが、彼岸花・水仙・スズラン・チューリップといった花には毒があります。どれも美しい花なので、意外に感じられるかもしれません。

特に彼岸花は、その名前からお供え向きの花のように思いがちですが、秋のお彼岸の頃に咲く花であることが名前の由来です。実は毒性が強い花のため注意が必要です。墓地や霊園にはさまざまな人が訪れます。周囲の方々に花の毒の害が及ばないようにしましょう。

また、「つる性」のお花もお墓参りの花には不向きとされています。たとえば、アサガオクレマチスといった花は自生ができず、成長すると隣のお墓にまでつるが巻きつく恐れがあるため避けた方がよいでしょう。

お墓に備える花 よくある質問

造花やプリザーブドフラワーを供てもよいですか?

墓地を訪れると、生花ではなく造花を供えてあるお墓を見かけることがあります。これについて、マナーとして問題があるのかについて意見が分かれています。

肯定的な意見としては、造花は虫が寄りつかず、長期間美しい状態を保てるという点が挙げられます。また、花が散って周囲を汚さないため掃除の手間がかからないという利点もあります。

一方、否定的な意見としては、お墓参りの頻度が少なくなる可能性や、手抜きのように感じられることが挙げられます。また、仏教の教えに反するという意見もあります。

しかし、どちらの意見も一理ありますが、最も大切なのはお参りする人の「供養の気持ち」です。造花を供える方々も、お墓をいつもきれいに保ちたいという思いがあります。プリザーブドフラワーの利用もトレンドとなっており、長期間美しい状態を保ちながらも、水やりの手間がかからない点が魅力です。

賛否両論があるとはいえ、どのような花を供えるかよりも、大切なのは「供養の気持ち」です。供える花が生花であれば造花であれ、その気持ちがあれば問題はありません。

お花の費用相場|どこで買える?

お墓に供えるお花の費用は特に決まった金額はありませんが、お花屋さんで売られている仏花のセットは一般的に500円~1,000円程度です。ただし、地域や時期によっても価格が変動することがあります。

故人が好きだったお花をお花屋さんに伝えて用意してもらう場合は、種類によっては2,000円以上かかることもあります。しかし、お墓に供えるお花は、お参りする方の故人への気持ちを表すものであり、高価なお花を用意する必要はありません。

仏花は、お花屋さんだけでなくスーパーやホームセンターでも販売されています。安価に済ませたい場合はスーパーがおすすめです。1束500円以下で購入できることもありますが、量販店のものは質が落ちる場合もあるので注意が必要です。

墓地や霊園の近くにはお花屋さんが多いため、お参りの途中で購入することができます。供えるお花を心を込めて選び、故人に思いを馳せる大切な時間を過ごしましょう。

供え方のルール

お墓参りに慣れていないとお花選びから迷ってしまいますが、一度ひと通り経験すると、次からは慣れてきます。お花の供え方を順番に解説します。

通常の和型のお墓には花立てが左右に2つあるので、花束は2対同じものを用意するのが一般的です。このとき、お花の本数は奇数にするのがルールとされています。偶数は2つに割り切れることから、縁起があまりよくない数字となるので、3本か5本、または7本のお花を準備しましょう。

また、本数が多くなると、花と花の間にすき間がなくなるため湿気が溜まりやすくなり、虫がついたり枯れたりする原因になります。花立ての大きさに合った本数を用意しましょう。

お花を花立てにさす前に、注意しておきたいことがあります。お花を長持ちさせるために、まずは花立てをきれいに洗い、汚れを落としておきましょう。葉の部分は水につけないように注意が必要です。葉が水についたままになると、茎が腐りやすくなります。また、水に浸した状態で茎の先端をハサミで斜めに切ってあげると、花が水を吸収しやすくなり、より長持ちします。

花を花立てにさすときは、正面から見てちょうど逆三角形になるように形を整えて活けると見栄えがよくなります。手前にくる花は背丈の低いもの、後ろにいくほど背丈の高いものをさしていくと立体感が出て、まとまりのある美しい形になります。

造花を供える場合は、生花とは異なる注意事項があります。造花は軽いものが多いため、風が強い日には飛んでしまう可能性があります。そのため重りを一緒に入れるなど、工夫をするとよいでしょう。供えるお花を心を込めて選び、故人に思いを馳せる大切な時間を過ごしましょう。

お墓参りのお供えにおすすめのお花|まとめ

お墓参りやお供えには、美しい花を選んで故人に思いを伝えることが大切です。花を通して感謝の気持ちを表現しましょう。費用相場は様々ですが、自分の予算に合わせた花を選ぶことができます。また、お供えの際のマナーに気を配ることも重要です。丁寧に供え、心を込めたお参りを心掛けましょう。

墓参りやお供えにおすすめの花として、季節の花や故人が好きだった花を選ぶと良いでしょう。花の種類や色にも意味がありますので、調べて選ぶのも良いアイデアです。大切な故人への思いを込めた花を供えることで、感謝の気持ちを表現することができます。

お墓参りやお供えは、大切な習慣です。心を込めて行い、故人を偲ぶ時間を大切にしましょう。花を選び、供えることで、故人との絆を深めることができます。そして、マナーを守り、誠意を持って行うことで、心穏やかなひとときを過ごすことができるでしょう。

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